What’s MEXICO? メキシコの暮らし

メキシコの暮らし

メキシコ合衆国の公用語はスペイン語。主食はとうもろこしで作られたトルティーヤ。気候もよく物価も安く暮らしやすいと言われています。5月から10月は雨季にあたり、夕方から土砂降りになることもあります。また、メキシコシティの交通渋滞は世界有数で、30マイル行くのに1時間半以上かかることもあるとか。またあちこちで道路が凹んでいて整備されていないところも少なくないので、運転には注意が必要です。メキシコ人は家族で一緒に行動を共にすることが多いので、高級レストランに「おひとり様」で行くことは、なかなか敷居が高そうです。そんな時はテイクアウトがお勧め。また、人種差別はありませんが、ソーシャルクラスはしっかりと分かれています。と言っても日本人には寛容です。高級レストランに行く場合は、ドレスコードに気をつけましょう。


バヒオ地区

盆地という意味の「バヒオ」地区は、メキシコの中央に位置します。バヒオ地区は6つの州(アグアスカリエンテス、グアナファト、ケレタロ、ハリスコ、サンルイスポトシ、サカステカス)に分かれており、近年、メキシコに進出している日系企業のほとんどがこのバヒオ地区を選んでいます。特に日本人が多く住んでいるのは、アガアスカ、グアナファト、ケレタロの3つの州。各ダウンタウンの中心には大聖堂があり、日曜にはその隣で市場(クラフトや野菜など)が開催されます。またバヒオが誇る食べ物、ゴルディタスは、州によって、中に入っている具が変わります。とうもろこしの粉を使ってホットケーキのような形を作り、その中に具をハンバーガーのように挟みます。

バヒオ地区の中の6つの州

・アグアスカリエンテス州
略して「アグアスカ」と呼ばれ、日産自動車が工場を設立したのをきっかけに多くの日系企業が進出してきました。地下水に恵まれているエリアでもあるため、農業も盛んで、ワイナリーもたくさん点在します。アグアは水、カリエンテはお湯という意味で、温泉地もあります。地下水は生活水としても使われていますが、硬水のため注意。髪や肌がバリバリになる傾向があるのでお手入れは必至です。闘牛のフェスティバルのイベントが有名。

・グアナファト州
ホンダ、トヨタ、マツダなどの日系企業が多くあり、州都のレオン市には日本人も多く住んでいます。乾燥していて1日の気温の寒暖差が激しいためか、ミイラ博物館があります。かつて埋葬されていた人たちのお墓の料金が支払えなくなった際、掘り起こしたらミイラ化された状態で出てきたとか。お砂糖でできた茶色いミイラキャンディが名物です。また、いちごの生産地でもあり、キャラメルのようなミルクでできた甘い飲み物・カフェタが有名。

・ケレタロ州
メキシコシティから2時間半のところに位置し、便利で、シティに比べると渋滞もなく安全です。少しの湿気もあり、住みやすい州です。過去40年間に3回の地震があり、その度にメキシコシティからたくさんの人がケレタロに移住してきました。ケレタロ州の州都であるケレタロ市は、16世紀に設立され、スペイン人と先住民の共存の街として世界遺産に登録されています。バロック様式の建造物も見もの。ネイティブインディアンの三つ編み人形のお土産は、この街で生まれました。州の入り口にコニンというネイティブインディアンの銅像があります。

・ハリスコ州
世界遺産のグアダラハラ市を州都にする州で、シティに次ぐメキシコの2番目の都会。海が近いので、観光客も訪れます。マリアッチ(メキシコ民族音楽)の演奏が見られる場所、テキーラ村、ガラス吹きなどの観光地も知られています。グアダラハラ大聖堂はコロニアル建築の美しい建造物です。

・サンルイスポトシ州
1592年にセロ・デ・サン・ペドロという金と銀の鉱脈が発見され栄えてきました。現在も鉱業生産が盛んで、銅、亜鉛、銀などが採れます。近年は大学に力を入れて発展してきました。美術関係の芸術作家も多く輩出しています。

・サカテカス州
6つの州の中では日本人が一番少ない街です。日系企業は2023年現在で5企業のみ。近年、治安が悪化し注意勧告が出されているため、サカテカスに住むことはお勧めできません。ここにある日系企業のほとんどの駐在員は、アグアスカリエンテス州から1時間かけて通っています。(麻薬関係の抗争があるため)移動の時は、できればサカテカスを避けて大回りで行くことをお勧めします。


水に注意

メキシコの生水は飲んではいけません。歯磨きなどで水を使う場合は、沸かした水や市販のボトル水を使うことをお勧めします。町でよく見かける実演販売のアイスもお腹を壊す人が多いので要注意。野菜もそのまま食べずにしっかり洗浄してから食べます。専用の洗剤は各スーパーで手に入ります。

財布は二つ携帯すること

泥棒に備えて常にお財布を二つ持っておくのもひとつのアイデアです。ひとつはいつも使っている本物のお財布、もうひとつは偽のお財布で、泥棒や強盗にあった時に丸ごと渡すためのもの。偽のお財布には、200ペソでも500ペソでも良いので入れておき、本物のように見せるために、何か期限切れのメンバーズカードやスーパーのカードを入れておくと良いでしょう。お金だけ入っているお財布は、相手にもカモフラージュだとわかり、別に本物があるだろうと推測されてしまいます。さらに、偽の財布の方を高級にすることも大事です。偽の財布をそのまま丸ごと渡します。お金と言われたらお金を渡す、車と言われたら車を素直に渡します。命がいちばん大切ということを忘れずに! 車を取られてしまったら、その後どうやって帰ろうか? と思うのは、その後に考えればいいことです。

ブザーの携帯

日本で子供が防犯用に持つような携帯ブザーを持つのも、ひとつの安全対策です。何か危ない目にあった際に、ペッパー入りのスプレーなどを取り出して相手にスプレーするという行為は、咄嗟の時にはなかなか機敏にできないので、一瞬で鳴らせることのできるブザーを持つことをお勧めします。とは言っても、メキシコに仕事をたくさん持ってきている日本人は狙われにくく、全体的に守られています。


情報収集

・在メキシコ日本国大使館

【住所】Paseo de la Reforma No. 395, Col. Cuauhtemoc, 06500, Mexico, D.F., Mexico (Apartado 5-101)
【電話】(52-55) 5211-0028
【営業時間】9:15AM – 1:15PM、3:00PM – 6:15PM(月〜金)
【Website】ホームページ

・在レオン日本国総領事館

【住所】Blvd. Adolfo López Mateos 1717, Piso 9 Col. Los Gavilanes, León, Gto., C.P. 37270(ハンプトンインホテル同ビル)
【電話】477-343-4800 (24時間対応)、【代表不通時のみ】55-5091-3081
【営業時間】9:15AM – 1:30PM、3:00PM – 6:30PM(月〜金)

【Website】ホームページ

・メキシコ日本商工会議所

【住所】Fujiyama 144, Col. Las Aguilas, Del. Álvaro Obregón, C.P. 01710 Cd. 日墨協会(Asociación México-Japonesa)敷地内
【電話】55-5593-2020, 2828
【営業時間】8:30AM – 5:30PM(月〜金)(1:30PM – 2:30PMは昼休み)
【Website】https://japon.org.mx/ja/

1950年に設立されたメキシコ日本商工会議所。メキシコに進出する日本企業などのために、情報収集や役立つセミナーなどを行っています。サイト内の治安情報ページには「安全の心構え」として「目立たない、過信しない、用心を怠らない、行動を予知されない、車内に物品を残さない」という標語が挙げられています。これまでのメキシコでの邦人被害情報も公開されていて、どこでどんな状況で被害にあったかがわかり、実に参考になります。また商工会議所では、求人求職のサポート、各種イベントも行っています。

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